【次回展】センチュリー赤尾コレクション×斯道文庫
書物ハンターの冒険:小松茂美旧蔵資料探査録 Ⅰ
「書く」文化の探究に並ならぬ情熱を注いだ古筆学創始者の、ユニークすぎるコレクションに分け入る展覧会
2021年に慶應義塾に寄贈されたセンチュリー赤尾コレクションには、古筆学者 小松茂美(1925~2010)の約15,000冊におよぶ旧蔵書が含まれています。この蔵書の最大の特色は「文字を書く」営みに関わる日本の古典籍を、他に類を見ない幅広さで蒐集していることです。
現在、慶應義塾大学附属研究所 斯道文庫では、この膨大な蔵書の再調査と目録化が進められています。本展では、驚きに満ちた古典籍調査の過程とともに、ユニークすぎる小松茂美の蔵書コレクションの一端をご紹介します。珍しいもの、ありふれたもの、著名人がかつて持っていたもの、どこにもタイトルのないもの、何だかよくわからない不思議なもの……バリエーション豊かな書物の森に分け入ってみましょう。
撮影: 村松桂(株式会社カロワークス)
日付
2025年3月17日(月)~ 5月16日(金)
11:00–18:00 土日祝休館
特別開館|3月29日(土)、 4月19日(土)
臨時休館|3月24日(月)、 4月14日(月)、4月28日(月)〜 5月6日(火)場所
慶應義塾ミュージアム・コモンズ(三田キャンパス東別館)
対象
どなたでもご覧いただけます(事前予約不要)
費用
無料
お問い合わせ
関連イベント
ギャラリートーク(要予約)
日時|①4月19日(土)14:00~15:00 ②5月13日(火)14:00~15:00
話者|一戸 渉(斯道文庫 教授)
場所|慶應義塾ミュージアム・コモンズ(三田キャンパス東別館)
本展企画者の一戸渉(斯道文庫 教授)によるギャラリートーク。
申し込み開始等最新情報はウェブサイトやSNSでお知らせします。
展覧会の構成と主な出品作品
書の書:書について書かれたさまざまな書物たち
・(1)「三迹画像」、〔室町・江戸初期〕
・(2)「弘安礼節」、〔鎌倉末南北朝期〕写
・(3)「水辺に芦図」、松平定信賛・内田広恒画、文化15年(1818)成
伝えられる書物:著名な人物の手を経た書物たち
・(4)「弘安礼節問答・玉章秘伝鈔抜萃・御産所御道具」、〔江戸中期〕写
・(5)「妙法院宮諸大夫宛加藤千蔭書状」、〔文化2年(1805)〕差出
しらべる、くらべる:同じ?違う?版本を並べて板木の異同を見極める
・(6)「手本重宝記」、〔中村三近子〕撰、元文5年(1740)刊・覆〔元禄8年(1695)刊本〕
珍書あらわる:コレクションに潜む珍しい書物たち
・(7)「〔冬基卿記〕」、醍醐冬基撰、延宝3年(1675)写
・(8)「尋源抄」、貞享2年(1685)刊
目録作成進行中:調査の過程で見出されたもの
・(9)「〔思露〕」、二条良基撰、〔江戸前期〕写
・(10)「巻数書」、慶長5年(1600)写
蔵書家、小松茂美:小松茂美の識語や蔵書印が残された書物たち
・(11)「書札弁惑集」、上原茂雅撰、〔宝暦10年(1760)〕刊
(3) (5):個人蔵、その他:慶應義塾所蔵(センチュリー赤尾コレクション)
〔 〕内は補足情報
関連企画
小展示「センチュリー赤尾コレクションの仏像(仮)」
同時開催
ふとした点景⸺岡崎和郎
2階 階段踊り場
プレスリリースはこちら
主催:慶應義塾ミュージアム・コモンズ、慶應義塾大学附属研究所 斯道文庫