[論文募集]The KeMCo Review 01
慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)は、KeMCoの活動に関連する諸領域における、学内外の研究や実践を共有化してゆくための学術誌、「The KeMCo Review」(ケムコ レビュー)を、2023年3月に発刊いたします。本誌はオープンアクセス誌として、オンラインで広く公開されます。
第1号に掲載する投稿論文を下記の通り募集いたしますので、みなさまの研究、実践の成果を、この機会にぜひご共有くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
プロポーザル〆切=2022年6月30日(木) 原稿提出〆切=2022年9月20日(火)
論文募集 PDFファイル / 投稿規程 / 執筆要領
1. 募集論文の種類
特集論文
特集のテーマは、「オブジェクト・ベースト・ラーニング」です。テーマ設定について詳しくは、「4. 特集について」をご参照ください。
一般論文、研究ノート
KeMCoの活動に関連する諸領域を対象とした論文および研究ノートを募集します。以下に主なトピックを示しますが、関連する投稿であれば幅広く受け付けます。一般論文と研究ノートの別については、投稿規程をご参照ください。
コモンズ、大学と文化財、展覧会、コレクション、オブジェクト・ベースト・ラーニング、コラーニング、オープン・エデュケーション、コミュニティとミュージアム、デジタル・ミュージアム、デジタル・ファブリケーション・ラボ、文化財関連情報、文化と情報技術、デジタル・アーカイヴ、デジタル・ヒューマニティーズ、オープン・サイエンス
2. 論文投稿のスケジュール
投稿を希望される方は、投稿資格※を確認の上、まずプロポーザルをご提出ください。投稿原稿が本テーマの範疇に含まれるかを編集委員会で確認の上、ご投稿の可否をご連絡いたします。投稿が許可されましたら、本原稿をご投稿ください。本原稿は、査読者による審査を経て採録の可否を決定します。
- プロポーザルの提出〆切:2022年6月30日(木)
- プロポーザルへの回答:2022年7月10日(日)頃
- 本原稿の提出〆切:2022年9月20日(火)
- 査読結果の通知:2022年11〜12月
- 刊行:2023年3月
※投稿資格者 1. KeMCo所員、2. 慶應義塾教職員および大学院生、3. 修士の学位を有する者もしくはこれと同等以上の研究者、4. 左記のものを投稿責任者とする著者グループ
※ 上記のスケジュールは、査読に要する時間や投稿希望者の数などにより変更されることがあります。あらかじめご了承ください。
3. 論文投稿の方法
プロポーザル
下記フォームより、【著者氏名、所属、メールアドレス、投稿論文の種別、仮タイトル、アブストラクト(400字以内)】を提出してください。
https://forms.gle/EmNgCEVWuxDgECM76
本原稿
執筆要領に従って作成し、投稿フォーム(準備中)から原稿をアップロードしてください。
4. 特集について
The KeMCo Review 01 特集 「オブジェクト・ベースト・ラーニング」
オブジェクト・ベースト・ラーニングは、視覚にとどまらない、あらゆる感覚を用いてオブジェクト(モノ)と関わることによって、特定の主題に関する知識を深めるだけではなく、分野横断的な視点や、観察・実践・対話に関わる技術を獲得する学習方法と位置づけられています(Chatterjee et al. 2015)。
オブジェクト・ベースト・ラーニングはまた、特定の領域の教育・研究のために収集され、蓄積されてきた大学ミュージアムのコレクションに、21世紀的な教育・学習方法の文脈から新たな光を当て、その分野横断的な活用を図る試みでもあります(Thogersen et al. 2018)。さらに近年では、社会・医療福祉領域、とくにウェルビーイングをめぐる実践とも接続し(Kador and Chatterjee 2020)、ミュージアムや大学といった枠組みを越えた広がりを見せています。
KeMCoは、オブジェクト・ベースト・ラーニングについての調査、研究、実践に、開設準備室の時代から取り組んできました。2018年のOxford Dayでの講演「モノの記述を通したコミュニケーション―美術と言語の接点」(渡部葉子)を皮切りとして、慶應義塾大学アート・センターと共同した地域文化資源ワークショップでの試行(市川 2020)を経て、2019年には、ICOM UMAC(国際博物館会議 大学博物館・コレクション国際委員会)とともに開催した国際カンファレンス「UMAC東京セミナー」において、オブジェクト・ベースト・ラーニングをテーマとする基調パネル「The Power of Objects: Practices and Prospects of Object Based Learning」を企画しました(Homma et al. 2019)。さらに、2020年からは、設置講座「ミュージアムとコモンズ」にて、さまざまな学部・研究科にまたがる学生たちを対象に、オブジェクト・ベースト・ラーニングの方法に基づく講義を行っています。
このような背景から、The KeMCo Review の第1号では、オブジェクト・ベースト・ラーニングを特集として設定し、オブジェクト・ベースト・ラーニングに関する国内外の研究や実践を広く参照する機会とします。
大学だけではなく、ミュージアムやワークショップ等における実践や、オブジェクト・ベースト・ラーニングに接続するさまざまな取組を、人文社会科学・自然科学の分野を問わず幅広く対象とします。
Chatterjee, H. J. and Hannan, L. 2015. Engaging the Senses: Object-Based Learning in Higher Education. Routledge.
Homma, Y., Ichikawa, K., Matsuya, F. and Hasegawa, S. 2019. UMAC Tokyo Seminar Book of Abstracts, University Museums as Cultural Commons: Interdisciplinary Research and Education in Museums. Keio University Art Center and Keio Museum Commons.
市川佳世子. カルチュラル・コミュニケーター・ワークショップ : 21世紀型教育の実践モデル. 慶應義塾大学アート・センター年報/研究紀要. 2020, vol. 27, p. 202–208.
Kador, T. and Chatterjee, H. J. 2020. Object-Based Learning and Well-Being: Exploring Material Connections. London: Routledge.
Thogersen, J., Simpson, A., Hammond, G., Janiszewski, L. and Guerry, E. 2018. ‘Creating Curriculum Connections: A University Museum Object-Based Learning Project’. Education for Information 34 (2): 113–20.
5. 編集委員会
委員長 松田 隆美(ミュージアム・コモンズ機構長、文学部 教授)
渡部 葉子(ミュージアム・コモンズ 副機構長、アート・センター 教授)
佐々木 孝浩(斯道文庫 教授)
安藤 広道(文学部 教授)
佐々木 康之(文学部 准教授)
大川 恵子(メディアデザイン研究科 教授)
都倉 武之(福澤研究センター 准教授)
本間 友(ミュージアム・コモンズ 専任講師)
6. その他・問合せ先
お問合せ先
The KeMCo Review 編集部(慶應義塾ミュージアム・コモンズ)
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 Tel. 03-5427-2021 Fax. 03-5427-2022
Email: kemco-review-group@keio.jp