アート・センター主催
瀧口修造生誕120周年記念シンポジウム 瀧口修造研究会特別例会 パピエプリエ 01:蝶番のタブローをつくること(曲尺や書物などのように‥‥)

本年は瀧口修造生誕120周年にあたります。それを記念し、三田キャンパスでシンポジウムが開催されます。皆様ぜひご参加ください。

詩人、展覧会のオーガナイザー、美術批評家、造形作家と多様な活動を繰り広げた瀧口修造(1903-1979)は、通称「手づくり本(handmade brochure)」と呼ばれる不可思議な本を制作しています。それらは出版社や印刷所のプロセスを経ていない、瀧口自身の手仕事による本であり、雑誌の切り抜き、銀紙、ラベル・シール、手書きのメモ等、いわゆる断片の寄せ集めによって構成され、完成されているようにも、未完成であるようにも見える本です。〈本〉を「ひとつの行為を内蔵してしまったもの」(「アララットの船あるいは空の蜜へ小さな透視の日々」1972年)として捉え、「永遠に綴じられず、丁づけされない本」(「白紙の周辺」1963年)を志向していた瀧口にとって、本が仮設的な状態にあることはとても重要であったと考えられます。

 

本シンポジウムでは、書店を中心に流通する一般的な本と「手づくり本」とを対極的存在として捉え、その間で揺れ動く存在として瀧口の『マルセル・デュシャン語録』(1968年)を位置づけます。そして、この本を通して瀧口がどのように制作を思考していたのか、さらには「本」とは何かについて考えます。

 

 

 

【第1部】:『マルセル・デュシャン語録』について

||瀧口修造研究会メンバー(司会|久保仁志(慶應義塾大学アート・センター))

 

【第2部】:「手づくり本」と制作について

||瀧口修造研究会メンバー(発表|カニエ・ナハ、山本浩貴[いぬのせなか座]、司会|久保仁志)、田中義久(ゲスト)

 

 

 

主催:

瀧口修造研究会(慶應義塾大学アート・センター)

http://www.art-c.keio.ac.jp/