言語文化研究所2023年度総会記念講演会
西洋中世俗語ナラティヴと予定説 (praedestinatio)

2024年3月2日に開催されます「言語文化研究所2023年度総会記念講演会」をご紹介します。

今年度はKeMCo前機構長の松田隆美 慶應義塾大学名誉教授が登壇されます。

皆様是非ご参加ください。

  • 詳細

  • 日付

    2024年3月2日 (土) 16:15~18:00

  • 場所

    慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール(キャンパスマップ⑩の1F)

    /ハイブリッド開催 Zoom Meeting

  • 対象

    どなたでもご参加いただけます(事前申込制)

    参加を希望される方は、こちら(申込フォーム)よりお申込ください。

  • 費用

    無料

  • お問い合わせ

    慶應義塾大学言語文化研究所

    TEL:03-5427-1595 Email: genbu@icl.keio.ac.jp

<講  師> 松田 隆美 君(慶應義塾大学名誉教授)

<演  題> 西洋中世俗語ナラティヴと予定説 (praedestinatio)

 

ラテン語が学問や宗教の共通語として機能していた中世において、俗語(英語やフランス語などの現地語)で「本格的な」著述や翻訳を試みることはひとつの冒険でした。その一方で、信徒の霊的指導に直接携わる教区司祭、修道士や修道女、さらには社会の大半を占める一般のキリスト教徒にむかって、キリスト教の基本的教義や道徳を彼らが理解する俗語で教えることは重要な課題であり続けました。中世後期のイングランドでは、そのための説教・教化文学が英語やフランス語で盛んに制作され、時にはかなり難解な神学的論題も取り扱われています。
そのような論題の一例として予定説を取り上げます。予定説とは、運命は最初から決まっているという単純な意味ではなく、人間には未来のことはわかりませんが、時空をこえて全てのことを同時的に見知っている神の視点からは、過去も未来も全て同じく定められているとする考えで、予備知識が乏しい一般信徒に誤解なく教えるにはなかなか難しい教義でした。恋愛や試練の物語(ナラティヴ)なかでこの論題を主題化しようとした中世の物語作家たちの、独創的な試みを分析してみたいと思います。

 

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